小さな虫だからって侮るなかれ!マダニの危険性と対処法

目次

マダニの危険性は…

危険生物レベル2「警戒」

マダニとダニは違う…?

ダニと聞くと家の中のカーベットや布団の中に生息する、肉眼ではほとんど捉えきれない極小サイズの虫を想像する人が多いと思います。しかし、実はマダニは家の中にいる普通のダニとは全く違う生物なのです。

※家庭内にいるダニのほとんどはヒョウダニという種類です。

マダニは山や河といった自然の中の、木の葉や草の裏側などに張り付き宿主となる哺乳類へと乗り移るタイミングをジーっと待っています。マダニは動物や人間へと接触すると皮膚の薄い場所を探して動き周り、なんと1週間もかけて血を吸い続けます。吸血する前の体は2ミリ程度だったものが、吸血後には1センチ程度にまでパンパンに膨れ上がるのです。

マダニに噛まれたばかりの時点ではほとんど傷みや痒みは感じません。マダニ自体も小さいので「これはカサブタかな?」くらいにしか思わない人も多いのですが、数日後には膨れ上がったマダニの姿を発見し、恐怖と気持ち悪さによってとても不愉快な思いをすることになるのです。

マダニによる感染症の恐怖!SFTSとは?

マダニによる被害は、単に血を吸われたり、気色が悪いといっただけでは済みません。最近ではマダニが媒介する感染症がとても流行しているのです。


マダニによってばら撒かれる感染症とはSFTS。日本語では「重症熱性血小板減少症候群」と言います。

このSFTSに罹患すると、高熱と共に消化器に異常(嘔吐、下痢、福通)が現れます。日本全国ではこの約3年間のうちに186例が確認され、そのうち47例で患者が死亡しているのです。感染者の4人に1人は死んでいるわけですからこれは驚愕に値する数値だと言えるでしょう。

マダニ被害の予防方法と噛まれた場合の対処法

マダニが生息しているような場所へは行かないことが一番の予防法になりますが、事情によって草むらや山林へと立ち入らなければならない事もあるでしょう。その場合は、必ず長袖・長ズボンを着用し、軍手や手袋、帽子も被るようにします。とにかく直接肌にマダニが触れることを徹底的に防ぐことが重要になります。また、最近ではマダニの嫌がる臭いを放つスプレーも販売されていますから、頻繁にマダニの生息地へと行かなければならない人は用意しておくことをオススメします。

もし、マダニに噛まれている事が分かった場合、焦ってすぐに引き剥がさないようにし、そのままの状態で病院へと行きます。マダニは特殊な唾液によってまるでセメントのように固く皮膚に食い込んでいますから、無理に剥がすと頭部や牙だけが残ってしまい、より一層処置が難しくなってしまうのです。

上述したSFTSの危険性もあるため、マダニに噛まれた場合はどちらにしても病院へは行かなければなりません。自分でどうにかしようとせず可能な限り急いで皮膚科のあるあ病院へと向かうようにしましょう。

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