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カツオノエボシの危険性は…
カツオノエボシってなんだ?
カツオノエボシは日本近海でもよく見られるクラゲの仲間です。特徴的なのはその見た目で、まるで青いビニール袋のような姿をしています。カツオノエボシは自分では泳ぐことができず、完全に波まかせで動くため台風などによって波が高くなった場合は大量に砂浜に打ち上げられることもあります。
カツオノエボシは本体(ビニール袋部分)は10センチ程度ですが、触手や約10メートルもあり、長い個体の場合は50メートルにもなります。カツオノエボシはこの長い触手に強力な毒を持っており、触れたものに対して容赦なく「刺胞」を発射します。カツオノエボシに刺されるととてつもない激痛が走るため別称として「電気クラゲ」と呼ばれることもあるほどです。
切れた触手や乾燥した個体にも危険性が
毒を持っている触手はカツオノエボシ本体が仮に死んでいたとしてもその力を失ってはいません。本体から切り離されていたとしても刺激を与えれば刺胞は発射されるのです。また、砂浜に打ち上げられ、乾燥していたとしても湿気を帯びればまた刺胞を発射します。ですから死んでいるように見えても、乾燥しているように見えても絶対にカツオノエボシに触れてはいけません。乾燥している本体はプラスチック片のように見える事もありますから気をつけなければいけません。
特に子供の場合はカツオノエボシのユニークな見た目に釣られて触ろうとする事がとても多いので注意しましょう。
他のクラゲとは違うカツオノエボシの対処法!
他のクラゲ(例えばハブクラゲ等)に刺された場合は酢をかけたり、真水で洗ったりするのが有効な対処法となりますが、このカツオノエボシの場合は逆効果になります。必ず海水で擦ったりしないように気をつけながら洗い流しましょう。
もちろんその後は患部を冷やしながら病院へ行かなくてはいけません。アナフィラキシーショック等が起きない限り死亡することはありませんが、痛みはとても強いですし、発熱が3日程度続くこともあります。ケロイド状の跡がずっと残ってしまう可能性もあるのでできるだけ早く医療機関を受診するようにしましょう。